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nakumo13
2022年12月4日読了時間: 5分
きさらぎ駅編~執着駅ーシュウチャクエキー~
『少しはオス(漢)の顔になったじゃねぇか、ヨウタ。』 「えっ!?サタン……今……」 僕の名前を……と続けようとする間もなく、彼は自身の翼を広げ僕を見下ろしながら大笑いでこう叫んだ。 『ふはは!!そうだ!みっともなく“生”へしがみつけ!!醜く俺(悪魔)へ縋ってでも生き残って己...
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nakumo13
2022年12月3日読了時間: 6分
きさらぎ駅編~三途中下車ートチュウゲシャー~
『目ェ覚ませこの軟弱ウサギがあぁあぁあっ!!』 「へぶっ!!?」 ビリビリと地を震わせるほどの怒りの籠った叫び声と僕の左頬にめり込む衝撃。その衝撃によって僕の体が2・3メートルほど飛ばされた。 「いった!!…………へ?あ…さ、サタン……!?」...
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nakumo13
2022年12月2日読了時間: 6分
きさらぎ駅編~駆込ミ乗車ーカケコミジョウシャー~
―――陽太がきさらぎ駅行きの電車で目を覚ましたと同刻。 不知火家の二階にある陽太の部屋で暇を持て余していたサタンは退屈そうに本に目を通していた。すると一階からドタバタと慌ただしい音を立て、誰かが上ってくる。その音が途絶えたと同時にバンッ!と勢いよくドアが開かれる音がし、陽太...
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nakumo13
2022年12月1日読了時間: 3分
きさらぎ駅編~回想列車ーカイソウレッシャー~
「はっ!!?」 目の前に電車が迫ってきて確実に自らの死を実感した直後、僕は目を覚ました。全身にまとわりついた冷汗に不快感を覚えながらも僕は辺りを見渡した。辺りを確認してみるとそこは電車内のようだった。電車内の人工的な明かりと、規則的に揺れる電車の走行音に先ほど電車に轢かれか...
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nakumo13
2022年11月30日読了時間: 2分
きさらぎ駅編~乗車ージョウシャー~
サタンたち悪魔であるつみねこたちが住んでいた場所“アンダーエデン”。過去彼らと戦い、勝利した天使たちである“かみねこ”たちの住処となっている、“エデン”。 かみねことつみねこ、エデンとアンダーエデン。所謂天国と地獄のような関係に近いらしいが、人間たちが一般的に想像しているよ...
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nakumo13
2022年11月29日読了時間: 3分
きさらぎ駅~焔ノ宿命③ーホムラノシュクメイー~
消防隊員の男性に怒られた後一応煙を吸っていないかなどの簡易的な検査をしてもらった。診断結果も特段異常がなかったためすぐに解放され、家路へつこうとした僕の目の前にまた彼が現れた。 『どうやら無事切り抜けられたようだな、ウサギ。』「わぁ!?さ、サタン……!?何でまた僕の前に……...
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nakumo13
2022年11月12日読了時間: 5分
きさらぎ駅~焔ノ宿命①ーホムラノシュクメイー~
強盗殺人犯の放った炎により、たった一日で両親と弟を失ってしまった僕は父親の妹であるほのか叔母さんに引き取られることになった。叔母さん夫婦は僕にとても良くしてくれて、何不自由ない生活を保障してくれた。仮初であったとしても僕の本当の両親の代わりにと傷を癒してくれるよう愛情をたく...
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nakumo13
2022年10月2日読了時間: 3分
きさらぎ駅編~愁腸紫苑-シュウチョウシオン-~
「あ…」 サマーキャンプに向かうバスに乗り込んだ後、僕は自分のリュックの中に弟のおもちゃが入っていたことに気が付いた。機体の部分にお母さんが陽助の名前を描いてくれてある、お気に入りの飛行機のおもちゃ。今日もこのサマーキャンプについてくるときに真っ先に入れてきたくらいのお気に...
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nakumo13
2022年9月25日読了時間: 2分
きさらぎ駅~前置き~
―人生において、人との別れは突然訪れる。 少なくとも、僕はそうだった。 忘れもしない、小学校6年生の夏休み。その日の朝はサマーキャンプに行くために慌ただしく過ごしていた。 「陽太、忘れ物ない?」 「うん、大丈夫。」 小さな台所で朝食を作ってくれている母にそう声を掛けられる。...
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